「白鳥とまた会うべ会」その後の報告
3月17日、郡山市の中村和夫さんの田んぼで、白鳥とまた会うべ会をやりました。東京から約20名、現地30名ほどが参加、寒風吹きすさぶ中、田んぼの水を抜いて、見送る儀式?を行いました。
田んぼのあぜがかなり壊され、田んぼも集まる箇所だけが深く掘られ、稲作りのために田んぼ全体の修復が必要でした。その作業を始めるため、通常では4月第1週ごろまで居座る白鳥に、帰国を少し早めていただこうと、飛び立ちを促したのでした。
田んぼの水尻から水を落とし始めても、完全に抜けるには数日はかかります。翌18日朝、田んぼを見ましたが、全体には稲株や土が見え始めていましたが、一部の深く掘られた箇所に白鳥が集まっていました。
「今週いっぱいくらいで、帰るのだろうか」と、スタッフ一同現地を後にしたのでした。
さて、その後どうなったでしょうか。白鳥の数は、徐々に減っていったようです。
26日夕方、中村さんの奥さんが見に行った時は、22,3羽だけになっていました。その翌朝、再び田んぼへ行ってみると、一羽もいません。「ああ、もう帰ったのかな」と、ちょっぴり寂しくなったそうですが、その後、再度戻ってきたのです。
きっと帰国のあいさつに帰ってきたのですね。見ていると、今度は農作業用のハウスの上空に飛立ち、いつもと違う高さまで上がる飛び方で、阿武隈川方面へ姿を消したのです。
「ああ、これで帰っていったんだね」と思うと、やっぱり寂しいと、奥さんはちょっぴり電話の向こうで、声を詰まらせていました。
それにしても、どうも田んぼの水がなかなか抜けない、と不審に思っていると、どうやら白鳥を見に来た地元の人が、「水が抜けて大変だ」と、水を入れていたらしいのです。ちゃんと公示するべきでした。ひとつの反省材料です。
白鳥が帰った田んぼでは、さっそく修復作業にとりかかるとか。「10月にはまた、白鳥がやってくるんで、その時はまたみんなで会いにきてください」と、今度は奥さんの声が、はずんでいました。